30代職歴無しニートの就活奮闘記

怠惰系ニートがようやく重い腰を上げました

バス誘導のヒヤリハット

勤務してしばらく経って巡回ルートも覚えた頃。巡回途中にバス誘導の工程が追加されました。校門から出る時に、夜間だと道路が見えにくいので、警備員が誘導灯を振ってくれと。これのせいで、また巡回ルートも組み直して、それでもどうしても時間が足りなかったり・・・という愚痴は置いておいて。

 

当然やり方など知りません。一応、警備室で隊長が実演してくれましたが、ほとんどぶっつけ本番です。その日は、雨が降っていたので、メガネは警備室に置いて巡回に行きました。そして、指定の時間になりいざ誘導。

 

道路側に出て、左右を見渡すも・・・見えない!しまった、なんでメガネ置いてきてしまったのだろうと後悔するも時すでに遅し。私は道路に出て目の前には威圧感のあるスクールバス。座高の高い運転席から私を見下ろして、旗振りを待っています。

 

この時は半ばパニック状態でした。なんとか目を凝らして、耳を澄ませて。車の存在を捉えようとするも、時間だけがじりじりと進んでいきます。結局は運を天に任せて曖昧な感じで旗を振りました。ちょっと信用できない感じで。信用するな!自分の目で確かめてくれ!と念じながら。

 

結局は何事も無く、バスを見送る事が出来ました。

 

今でもどうするのが正解だったのか分かりません。純粋に安全を考えれば運転手に誘導不可能を伝え、自力で出てもらうか、メガネを取りに戻るのを許してもらうか、でしょう。ただ、あの状況で運転手に話しかけるという事は心理的にも難しかったです。それに私の評価とかも考えると、確実なマイナスにはなってしまう。


結果的には幸運に助けられました。元々ヒヤリハットというのは300回のヒヤリに対して29回の小さな事故、1回の重大な事故を生むという理論です。だから幸運では無く常運。大凶を引かなければセーフぐらいの確率でしょう。

 

これに味を占めてリスキーダイスを振り続ける・・・ような性格では無いので、次回からは雨でもメガネは忘れずに掛けて行きました。メガネ拭きをポケットに入れて、校舎間を移動する度ふきふきして。

 

それ以降、ヒヤリとする場面は無かったです。思えば最初の1回で肝を冷やしておいてよかったのかもしれません。感情の揺れが一番大きく脳に刻まれただろうから。