30代職歴無しニートの就活奮闘記

怠惰系ニートがようやく重い腰を上げました

警備員の新任研修について(体験談)

警備員は現場に行く前に、新任研修を受ける必要があります。時間も20時間と法律で決められています。ちなみに、私が入る数か月前までは30時間だったのが短縮された形です。最初ラッキーと思いましたが、この研修中も時給が発生するので、どちらが得かは微妙なところ。研修中の時給目当てに、研修だけ受けて勤務前に退職するような人もいるそうです。

 

私の場合、暑い中スーツ着て本社(同県だけど結構遠い)に赴かなくてはならなかったので、まぁ良かったかな。この時の交通費は最初の給料の時に支給されました。

 

昼食に弁当が出るところもあるらしいですが、残念ながらそんな気が利いた会社では無く、自腹で近くの店で食べてきました。私は休憩時間など一人で居たいタイプですし、恩の先受けみたいで心地悪い気がします。だからこれはこれで良かったかな。

 

2日間15時間本社で座学を受けて、残り5時間は現場での指導・・・という名目でしたが、現場ではそれらしい研修はありませんでした。

 

本社での具体的な研修内容は、最初にテキスト(プリント)を渡されて説明を受ける→教育ビデオを視聴する→その範囲をプリント問題でテスト。という流れを繰り返しました。テストは会社独自のもので、これが出来なければ警備員として働けないとか、そういう事は無いはずです。

 

体を動かすような事はほぼ無かったですが、少しだけ護身術みたいな事を教わりました。全然出来なくて、自分の運動神経の鈍さを痛感させられました。実際事が起こっても、とても取り押さえたりできる自信はありません。

 

担当教官は警察官OBの統括官で人の好さそうなおじいちゃん。短い時間ではありますが、ここで合わない人が来ると出鼻を挫かれる形になります。私が若い事もあって、好意的に接していただけたと思います。人員不足の為、現場にもたびたび入っていたので、下手に目を付けられていたら大変でした。

 

(研修の話は大体ここまで。以下脱線)

 

講習の合間に、警察時代の話など聞かせてくれました。覚えている話で面白かったのが、暴力団が暴力を振るった場合。暴行罪ではなく傷害罪で逮捕する為に、被害者をすぐ病院に連れて行って、診断書を書いてもらうそうです。たとえかすり傷でもなんとか傷害罪にする為に診断書を出してもらう。それまで現場で囲って時間稼ぎをすると。

 

これは単純に暴行罪より傷害罪の方が罪が重いという事もありますが、もう一つ実際的な理由があって。1年前の話ではっきり覚えていないのですが、確か懲役5年か10年以上の罪状じゃないと、現行犯以外はその場でしょっぴけないみたいな話で。暴行罪が懲役2年以下、傷害罪が懲役15年以下なので、無理やりでも傷害事件にするのですね。

 

これは別の所で得た情報な気がしますが、令状無しに暴力団の家宅を捜査する事は出来ません。ただ、それでも急を要する場合、私物をわざと住居内に投げ込みそれを拾いに行く形で侵入すると。そこで体に触って止められれば「公妨!」というわけです。

 

まぁこんな事は相手が暴力団だからという話で。無法には無法、一般市民の賛同も得られるのでしょうけど、私はちょっと怖いな、と思いました。既に脱線しているのに、その辺の話を膨らませると収拾がつかないので止め。

 

勤務中、窃盗事件で検察2名を含む警察10名以上が現場検証に来た事もありました。かなり悪質かつ躊躇の無さから常習犯と推定して、確実に起訴したいと。監視カメラの記録を漁りに、警備室にも来て色々言ってました。

 

統括官の他に警察OB2人いましたし、なんか警察と縁が深まったような気がしました。