30代職歴無しニートの就活奮闘記

怠惰系ニートがようやく重い腰を上げました

芸術や創作のセンスは皆無ですが、定期的に詩を読みたくなります。スマホアプリで詩集でも無いかと検索するも全然無い。「詩」「詩集」で一番最初に来るのが中国語のアプリだし。

 

詩は古くならないので、著作権の切れた作品でも十分です。有名どころを集めて、カテゴリ別にまとめて、スマホのトップページに毎回ランダムに詩が表示されるようなアプリが理想だったんですけど、需要無いですかね。

 

日本で詩人は生計を立てられない、社会的尊敬も無い。そんな記事を昔読んだ事があります。短歌や俳句の文化、花鳥風月を愛する精神性もあるのにいつ頃廃れてしまったのだろう。現役でプロの詩人って思い当たりません。(検索したら最果タヒという人がヒットしてせっかくなので図書館で予約入れました。)

 

特定の好きな詩人は挙げられないんですけど、思索的な詩が好きです。内面的で静かな詩。過去への郷愁を感じられるようなもの。自然詩も好き。恋詩は好きじゃない。

 

最初の話に戻ると結局良いアプリは無かったので、青空文庫でも探すしかないのかな。本だと、〇〇名詩選は定期的に買ったり借りたりしてます。〇〇には国名が入って、一番好きなのがイギリス名詩選。すぐ無くすので古本で3回ぐらい買い直したはず。本は紙派の自分だけど、詩はやっぱりアプリで読めた方が便利だと思う。

 

詩関係の黒歴史を一つ。昔金持ち父さんの本を読んで価値観が変わったという話をしたと思いますが、その本にロバート・フロストの「The road not taken(歩む者のいない道)」が丸々載っていました。それがブスリと刺さって母にメールでその詩を送ってしまいました。いい詩だったから共有しようというのではなくて、俺はこんな感じになるんだ!誰も歩まぬ道を往き成功するんだ!というノリで。ちょうど専門学校を辞める話をする前ぐらいでした。

 

そんな黒歴史を思い起こす詩ですが、今でも変わらず好きな詩の一つです。(彼の詩で一番好きなのは『雪の降る夕方森に寄って』)本の中では立身出世、啓発的な意味で使われていたと思います。けど良く読むと、私が好きな郷愁を感じる静かな詩でもあったのですね。むしろお金とか成功とは対極のスナフキン的な香りの方が強い。最後にその詩を掲載して終わります。(青字は特に好きなところ)

 

黄色い森の中で道が2つに別れていた
残念だが両方の道を進むわけにはいかない
1人で旅する私は、長い間そこにたたずみ
一方の道の先を見透かそうとした
その先は折れ、草むらの中に消えている

 

それから、もう一方の道を歩みはじめた
一見同じようだがこちらの方がよさそうだ
なぜならこちらは草がぼうぼうで
誰かが通るのを待っていたから
本当は2つとも同じようなものだったけれど

 

あの朝、2つの道は同じように見えた
枯葉の上には足跡1つ見えなかった
あっちの道はまたの機会にしよう!
でも、道が先へ先へとつながることを知る私は、
再び同じ場所に戻ってくることはないだろうと思っていた

 

いま深いためいきとともに私はこれを告げる

  ずっとずっと昔

  森の中で道が二つに分かれていた

  そして私は・・・

  そして私は人があまり通っていない道を選んだ

  そのためにどんなに大きな違いができたことか